アイマーチャントの菅です。

写真の僕は素になって鼻毛を抜いているわけではありません。松山城でわざわざ鼻毛は抜きません。でも事前にそう書くと、鼻毛を抜いているようにしか見えなくなります。いやー、人の脳って面白い♡という話ではなく、今日はメルマガの精読率を高める簡単な方法をいくつかピックアップしてみました!

メールマガジンは未だ強力なプッシュメディア

ブログやSNSで情報を発信したり、LPを作成してアクセスを集めたりと、メールアドレスを登録してもらうためのコンバージョンポイントを多くの方々が設置していると思います。プル型であるブログよりも、プッシュ型であるメールマガジンの威力は今も尚大きなものです。

例えば、来週の予定がふと空いた時に急遽合宿の募集をしたり、眠らせてたコンテンツをタイムセールで販売したりと、思い立った時にすぐにオファーを出すことも可能になります。ブログを含めた情報発信は、メールマガジンやプッシュ通知で100%届ける事が出来るアプリに繋げるのは定石。

企業でもインバウンドマーケティングの採用からオウンドメディアへの着手、そこから複数のコンバージョンポイントを設置してメルマガに誘導し、見込み客や顧客を数値化して案内する商品を変えていくというリードナーチャリングは各所で行なわれています。ただ、登録後に残念な結果になっている企業、個人も少なくありません。今日はそこを解決する方法をいくつかご紹介していきます。

メルマガ登録フォームにメールアドレスを入力して貰った後、そこからメールマガジンを定期的に送る人もいれば、興味ある内容をクリックしてもらって配信内容を分岐させる人もいます。また、ステップメールを講座のようなカタチで情報シェアしたり、自己紹介と学びを織り交ぜてから本メルマガに合流させるという方もいるでしょう。個人や中小企業では、登録フォームが何かしらのプロモーションを兼ねていて、エバーグリーンローンチのように常時販促まで一気に作り込んでいるという方も増えてきました。

兎にも角にも、メールアドレスを取得する導線を整備してもも、その後のメールマガジンで期待に応えられないと成約には結びつきませんよね。メールアドレスの登録は、無料コンテンツと引き換えにメールアドレスを登録してもらうケースが大半。公式メールマガジンのLPを用意していたり、ブログにメルマガフォームだけを設置している人は、何かしらの提供物があった方が登録率は高まります。

でも、思うような成果が出ない場合は、いくつかの原因があります。さっそく見直して行きましょう。

最も開封率が高いメールは最初の自動返信文

添削の段階で、自動返信文章を用意していない人が8割です。でも、メルマガ登録後に最初に送られてくるメッセージは、最も開封率が高いメールとなります。この自動返信文以上に高い開封率が出ることは有り得ません。自動返信文が開封されないということは、タダで貰えるものがあるならとつい登録をしたけれど、期待値は低いと判断されたのでしょう。プレゼントするコンテンツのタイトルや案内文を変更した方が良いです。

HTMLマガジンだと開封率が確認できますが、通常のメールマガジンの場合には、プレゼントURLを短縮URLに変更してクリック数を確認出来るようにしておきましょう。これで反応を確かめることが出来ます。メルマガ配信スタンドでも、短縮URL機能がついているものもありますが、URLが長い文字の羅列になるようであれば怪しさを感じてしまう人もいます。あえてマイナスの可能性となるものを取入れる必要はありません。

また、短縮URLと検索すると無数に出てきますが、スパム判定を受けているドメインもあるので、自社サーバーで設置出来るものを1つ有料で持っておくのがベストです。僕は友人の開発したものを設置しています。クリック数が最低限わかればOKなので、あなたが気に入ったものを設置してみて下さい。

…と前置きが長くなりましたが、まずは最も開封率の高い自動返信文に気合いを入れていきましょう。具体的には、セールレターのヘッダーにあるような「大きな約束」「読むと得る事が出来る結果」「何通目かに有料情報を期間限定無料公開」など、先々の期待を自動返信文の中に詰め込みます。プレゼントURLは、一通り伝えた後に記載します。

さらに、読者は誰のメルマガに登録したのかをわかっていない場合もあるので、名刺代わりとなるプロフィールは必ず差し込んでおきましょう。ステップメールの場合には自動返信、1通目、2通目まではヘッダーにプロフィールリンクを入れておけば問題ありません。

「メルマガに登録してもらえた=興味があって読んでもらえる」と考えるのは早計です。なぜなら、あなたの読者は、他のメルマガも複数登録している可能性が高いです。それも数通ではなく何十通、中には何百通という方もいるかもしれません。興味はいつどこで誰に向くかはわからないので、極力初動で「期待感」や「他のメルマガとは異質だ」と感じてもらう工夫をしていく事です。

少なくとも、自動返信の文章が「ご登録ありがとうござました。特典のURLです」…で終わりという文章だったら、即修正しましょう。

文章の流れ以上に開封の鍵となる「件名」に注力

文章はもちろん大切ですが、添削時には件名を書いていない人が多いという事実を見ていると、あまり件名を意識していない事がわかります。既に読者に対してあなたが十分に認知されている場合、信頼がある場合には、どんな件名であったとしても一定数が開封してくれます。が、それは日々の接点があってこその流れで、初見のメルマガ読者にとっては工夫を凝らす必要があります。

でも、どんな件名を付けたら良いのかわからない…という方も多いと思います。一番簡単な方法は、自分がつい開いてしまったメールマガジンの件名をどんどんメモ帳ストックしていく事。コピーライターが使えるフレーズを「スワイプファイル」として保存しているのと同じです。溜まったスワイプファイルを見ながら、少し変化を加えてみたり、組み合わせることによって、ステップメールの勝負所で使う「件名候補」も必然と浮かび上がってきます。

注意点として、メルマガ本文と件名の脈絡がないものはやめておきましょう。開封されなければ意味がないという事で、行き過ぎたギミックを使う方もいますが、もはや出会い系の件名と同じくらい節操がありません。開封されたとしても、今後は他のメールマガジンに目を向けるようになってしまうでしょう。読者は、引っ掛ける対象ではありません。

特に「教える事」を仕事にして情報発信をしている人は、読者が未来のパートナー、協力者になる可能性は大いにあります。出会うきっかけが発行者と読者という関係だったというだけです。奪うマーケティングではなく、与えるマーケティングで関係性を育む事が、長期継続で支持されるメルマガへと定着していきます。

テクニック(情報シェア)→考え方or商品の順番

コンバージョンポイントで、どのようにメールアドレスを取得するかで文章の流れは変わってきます。が!基本は情報シェア(テクニックの共有)をしていけば間違いありません。ビジネスに関わらず、スポーツでもゲームでも、テクニックを知った後、初めて「考え方」に興味を持つ人が大半です。

以前、野球のピッチングDVD(テクニック)とチームの常勝戦略のDVD(考え方)の販売に携わった事がありますが、考え方から売るよりも、テクニックを販売してバックエンドで考え方の方が売上が一桁変わりました。大切なのは考え方であるという気持ちが強ければ強いほど、まずは話を聞いてもらうためにも、お客さんが望んでいる情報を提供していきましょう。

売りたい商品がある場合でも同じです。まずは情報シェアに徹して下さい。商品ありきで、有用性を語っても「売込みだと感じる人の割合」を無駄に増やしてしまいます。テクニックを伝えて考え方を、情報シェアをしてから商品案内を。ここを頑に意識しているだけでも数字は変わります。

また、普段のメルマガでURLをクリックしてもらう事に慣れてもらうにようにしましょう。具体的にはクリック先が「セールス」だけではなく、画像リンクであったり、お役立ちの解説ページであったりと「情報シェア」を念頭においてURLを記載します。販促時は、何日かに渡って前振りで商品の発売日や時間帯を告知している場合は、曜日や時間を意識せずに販売しても問題ありません。

文章の上手い下手をカバーする変化球

  1. 普段のメルマガは長文なのに、この日は一行とリンクのみ。
  2. 普段のメルマガは文章なのに、この日は音声(もしくは動画)
  3. 普段はPDFでPOP体の文章なのに、今日は何故か明朝体で真剣に。
  4. 普段は「僕」なのに、この日の主語は「俺」に。
  5. 普段の件名は用件が明瞭なのに、この日は「●●(名前)です」のみ。
  6. 普段は情報提供をしてくれるのに、この日は「お願いがあります」という件名に。

考えれば考える程、色々な案が出てくると思います。

変化球は「普段」があってこそ効果を発揮します。お客さんを飽きさせない「エンタメ精神」を持って色々試してみましょう。でも、個々のキャラクターの色によるのでは…?と思うかもしれませんが、「笑い」だけがエンタメではありません。

数字が出ている以上、商品やサービスだけを変えてテンプレートの文章でプロモーションを行なっている企業もありますよね。この方針に関してとやかく言うつもりはありませんが、数百万、数千万と広告をかけたプロモーションであればある程、あなたの投げる変化球が新鮮に移って響きます。

そうした判断が出来る目を持つためにも、日々の様々情報やメールマガジンを遮断して解除する必要はありません。関連するメールマガジンは一通り登録しておいて、開封した件名はメモ帳にストックし、変化球だなと感じる内容も同じくメモして手札を増やしていきます。

セミナーやPodcastで自分軸の話をする事がありますが、自分で持ったつもりの軸も、大勢の人の存在を見て自己判断したものであり、全体を俯瞰して幅広く収拾するからこそエッジが効いてきます。

ちょっとした差がつくテクニック

新規のメールマガジン読者を、本メルマガにいきなり合流させない

また新規のメルマガ登録者を、いきなり本メルマガに合流させるのは、キャリアを積めば積む程「親切な工夫」を入れた方が良いです。例えば僕の場合、2006年からの読者と2015年からの読者では、僕についての情報量が圧倒的に異なります。

既存の読者にとっては周知の事であっても、新規の読者にとっては知らない事がある場合、僕はどちらに内容を寄せても違和感が出てしまいます。そこで、新規の読者の方々には、これまであなたが送ってきたメールマガジンで反応が良かったものをピックアップして、ステップメールを組みましょう。一通りの配信が終わると、自動的に本メルマガに合流するという設定は、最近のメルマガスタンドなら常備しています。

メルマガやブログの内容をピックアップして再利用

メルマガやブログの記事を、カテゴリ毎にまとめてPDFにして配布する、音声にして配布する、動画にして配布します。この方法を取る事で、流し読みだった人やスルーしてしまった人達も、改めてまとめられたコンテンツとして配布する事でじっくりと見てもらえる可能性が高まります。

ブログの記事が数百記事ある方は、7日間講座を作って新たなコンバージョンポイントを設置しても良いし、無料コンテンツとしてLPに誘導しても良いでしょう。僕は二次利用、三次利用前提で記事を書いています。個々人がブログやメルマガのバックナンバーを辿れば全て確認できるものだったとしても、まとめる事によって(キュレーション)新たな価値を生み出します。

既存のお客さんの優遇を一般読者にも伝える。

あなたが会員制のコミュニティを持っていて、限定で開示している情報サイトがある場合には、メルマガのフッターにパスワード付きのURLを入れておくと問い合わせが増えます。アメブロの友達限定記事と似た要素です。WordPressでパスワードをかけても良いし、「.htaccess」でアクセス制限をかけても良いです。

例えば「会員には12,800円で販売の商品もこちらから無料で見れるようにしておいたのでアクセスして下さい」とか、「会員には先行でお伝えしたい情報があるので下記へアクセスして下さい」など、メルマガの最後に時折入れておきます。

個々で考え方が異なる部分ですが、僕はお客さんにはどんどん優遇して得をしてもらいたいと考えて色々な施策をしています。一般の読者の方々も、会員さんは明らかに得だと感じてもらえるきっかけになるし、既存会員も得をしている実感が一般の情報発信によってより体感してもらう事が出来ます。メルマガ読者からお客さんに変わるきっかけを常々用意しています…とネタばらしちゃうと効果激減ですね。笑

メールマガジンというメディアの考え方を変える。

メルマガは10万通でも1通でも労力は同じです。そのため、人数が多ければ多い程、理論上はリーチの幅の増えますよね。でも、そうしたイメージが先行し過ぎているせいか、読者が10人、20人ではまだ配信をしない…という方も結構います。これは勿体ない…。

人数が少ないうちに、どんどんメールマガジンを書いていかないと、急激にセンスフルな文章は書けませんから、良い修行の場になります。また、人数が少ないからこそ、どんどん相談メールも受け付けて、時には実際に会ったりと、濃い関係性を育む事が出来ます。人数が多くなるとこうした事はなかなか出来ません。

そこで、メールマガジンというメディアを以下のように捉えてみて下さい。

1対1で送るのが難しくなってきたら、メールマガジンを使って送信するようになったと。こうした感覚でメルマガを配信していけば、1万件のリストに対してメールを送れば2%の成約率でうんたらかんたら…という「人を数字でしかみない判断」をしなくなります。もちろん、データは大事なのですが、1人1人の人間だという感覚が薄れてきている人が多いです。

その時点でメールは非常に無機質になりますし、人を人として扱わない人は、同じく人として見られません。読者30名でも、その30人が実際に同じ場に集まったらどうでしょうか?学校で言えば1クラス分の人数になります。何だか多く感じませんか?

マーチャントクラブの伊藤勘司さんは37人の読者で230万円の売上を出しました。読者とどう向き合うか、数ではなく向き合う姿勢は「サボる人」が多いだけに差が付きます。

メルマガをそれほど発信しない場合の対策

メルマガについて色々と語ってきた僕ですが、実はメルマガを日課のように配信する事は、独立してから十数年間一度もありません。伝えたい事があっても、クラブメンバーに伝える事で伝えたい衝動が納まったり、事務所の仲間に話しているうちに、また今度でいいや…という決して見本にしてはいけない状態になっています。笑

でも、自社企画の時は未だ売上の大半はメールマガジンからの申し込みです。なぜ期間をあけているのにメルマガが読まれて申し込みに繋がるのかを解説していきますね。

僕はメルマガを発行しない代わりに、他の部分で最低限の露出をするようにはしています。

出版や雑誌掲載、打ち合わせやイベントの様子をFacebookやブログで誰かが記事にしてくれたり、音声の配信を週1回は欠かさなかったりと、何かしらの活動で補填しています。後は自分がメルマガを発信する時は、必ず得をするという根拠あるものを発信するので、勝手に敷居を自分で上げている感はあります。笑

また、2008年に立ち上げたマーチャントJPというSNSはネットビジネスユーザーが集まる日本一のメディアとなった事がありました。このSNSの管理人は僕で、トップには僕からのお知らせがあります。メルマガを発行しなくても存在は忘れられないだろう…という、ちょっとした気持ちでスタートしたSNSでした。※Facebookの台頭に伴い、その役目を終えたと感じて2012年に閉鎖しました。

つまり!メルマガ読者との接点の場を他のメディアで補填していれば特に気にすることもないというのが僕の結論。2006年からメルマガを発行してきて、年に4回の配信という時もありましたが、向き合える場はメルマガだけではありません。時々配信していくメルマガの中で、しっかりとその他のメディアでも繋がれるようにアナウンスしておきましょう。メルマガは1つのきっかけの場と考えて、四方八方で接点を持てば良いだけです。


メールマガジンのテクニックは、お客さんが商品を買ってくれた後のアフターフォローでも色々なテクニックがあります。それも更新したらここにリンクを掲載しますね!他にもリクエストをくれたら記事にするテンションが上がって掲載までの期間が早くなります♪